こんにちは。マサツムです。
今回はエフェクトラック・プラグイン、IK Multimediaの『mixbox』の使ってみた感想を、わかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
『mixbox』まずはひとこと。
エフェクターの勉強教材!
『mixbox』の 特徴
- T-RackS、AmpliTube、SampleTankで実績のある70種類以上のエフェクトを用意。
- 各エフェクトとラックのプリセットが600種類以上。
- 最大8つのエフェクトを一度に把握できるわかりやすいエディット。
「mixbox」を使ってみた感想
今回紹介するのはIK Multimediaの『mixbox』という、ミックスや音作りに必要なエフェクトがそろったチャンネルストリップ型のプラグインです。
同メーカーIK Multimediaの「AmpliTube」「SampleTank」「SampleTron」「Syntronik」のエフェクト部分が、そのままDAW上のトラックで使えるといったプラグインです。
DTMを始めたばかりだとどうやってミックスしていくのか、楽器の音作りはどうやっていくのか分からない人がほとんどです。
まずは付属のプラグインを使って慣れていくと思いますが、自分の耳を頼りに調整しても正解が分からないと何を使っていいのかも分かりません。
そんな方に、この『mixbox』はかなりオススメです!
ミックスに定番のエフェクターがちゃんと揃っています。
ひと昔前にたくさんの人が使っていた、McDSPの『6050 Ultimate Channel Strip』使い方と見た目が非常によく似ています。
『T-RackS』を『6050 Ultimate Channel Strip』にした感じなので、どちらかを使ったことがある人はすんなり使いこなせると思います。
このプラグインの良いところはズバリ、一画面でエフェクトを把握できることです。
シンプルなパラメーターで細かいところまで調整はできませんが、それもまたザックリ音作りで時短になります。
タイプ別のエフェクター
エフェクターは10種類のタイプに分かれています。
タイプの中から必要なエフェクターを選んで、最大で8つまでつなげることができ、マウスのドラッグ&ドロップで簡単にルーティングを入れ替えることができます。
最初はラックが空の状態ですが、それぞれ数字の右をクリックして一つずつ選択してエフェクターを呼び出してもいいし、プリセットからイメージのものを選んでセッティングするのも良いです。
使用するエフェクターが少ない場合は、「左上のアイコン」をクリックして半分のサイズにすると扱いやすくて良いです。
Amps(9個)
アンプシミュレーターが「9つ」用意されています。
正直チャンネルストリップにシンプルなアンプシミュレーターがこんなに必要かな?と思ってしまいました。
しかし、「ツインリバーブ」「マーシャル」「Vox」「JC-120」「メサブギ」などツマミとロゴでモデリングが分かり、有名どころがしっかり抑えられていて嬉しくなります。
ベース用の「アンペグ」(SVT)まであります。
ギター・ベースアンプばかりではなく、マイク・プリアンプも系の定番の「1073」や「アバロン」なども欲しかったです。
Channel Strip(4個)
チャンネル・ストリップが「4つ」用意されています。
mixbox自体がチャンネルストリップなので必要性が弱いですが、「SSL」「NEVE」「API」系統のチャンネルストリップが用意されています。
しかし、極力シンプルになっているのでEQとして利用すると良いと思います。
Delay(3個)
ディレイが「3つ」用意されています。
ディレイはもう少しバリエーションがあって欲しかったです。
質感が好きな「アナログディレイ」や、音作りで遊べる「モジュレーションディレイ」などあったら嬉しかったかもしれません。
しかし、テープエコーは気持ち良い質感です。
Distortion(5個)
ディストーションが「5つ」用意されています。
Bossなどのコンパクトエフェクターを連想させる見た目で、分かりやすいです。
ギターと相性が合いそうなものばかりですが、「Lo-Fi」はドラムキットの音作りに使えます。
Dynamics(8個)
ダイナミクス系が「8つ」用意されています。
「1176」「SSL」「フェアチャイルド」「LA-2A」など、「ど定番」がそろっています。
T-RackS人気のクラシックシリーズのコンプとリミッター、ディエッサーも用意されているので大抵の対応はできます。
ラックというところがテーマではありますが、ミックスに重要なマルチコンプ系が欲しいところです。
EQ(4個)
EQ(イコライザー)が「4つ」用意されています。
少なめですが「SSL」「API」「パルテック」など、こちらもコンプ同様「ど定番」がそろっています。
チャンネルストリップのEQも合わせれば、問題なくイコライジングができます。
デジタルEQに慣れている人は音作りがむずしいかもしれませんが、パライコで音作りできるようになると感覚でできて良いです。
Filter(10個)
フィルターが「10個」用意されています。
こんなに必要かと思いますが、アナログシンセの「モーグ」「プロフェット」「J-8」などのツマミで、シンセのような調整ができて面白いです。
ワウも付いていて、音遊びに使えます。
Modulation(17個)
モジュレーション系が「17個」用意されています。
代表的な「コーラス」「フランジャー」「トレモロ」「フェイザー」「レスリー」が用意されていて、色々遊べます。
コーラスやトレモロはなかなか気軽に使えるもの良いものがないので、これだけあるとありがたいです。
Reverb(9個)
リバーブが「9つ」用意されています。
IK Multimediaの「CRS」シリーズの空間系が丸々入っているので、リバーブのタイプは充実しています。
ドラムに嬉しいアンビエンスや、ギターに嬉しいスプリングリバーブが付いているのも嬉しいです。
個人的には「ConvoRoom」の質感がとても気に入っています。
ステレオイメージャーもシンプルで効果抜群です。
Saturation(3個)
サチュレーターが「3つ」用意されています。
倍音が付加されて、音作りにはとても重宝されるプラグインです。
いろんなタイプがあるのでもっとたくさんあっていいと思いますが、「Saturator-X」でいろんなタイプのサチュレーションを作れるので安心です。
残りの2つで、レコードやカセット音の揺れやノイズを加えてローファイサウンドも作れます。
オープンリール、アナログテープレコーダーのテープシミュレーター系はいくつか用意して欲しかったです。
強い味方の「mixbox」プリセット
これだけのエフェクトがあると、初心者の方はどう使って良いのか分からないと思います。
もちろんmixboxには最強のプリセットが用意されています。
中央下の黒いところをクリックすれば、各楽器に分けられた項目が階層で表示されてプリセットを選ぶことができます。
これを一つずつ見ていくだけで、「ベースには何が必要」とか、「ボーカルにはこういったルーティングでエフェクトを繋ぐんだ」とか、「ディレイ・リバーブ空間系の設定の仕方」などがとても参考になります。
「左下のアイコン」をクリックすれば、各エフェクトのプリセットも使うことができます。
そして「左下の上にあるアイコン」をクリックすると、各エフェクト下にフェーダーが現れて、個別で「DRY/WET」の設定ができるのがとても便利です。
この調整でイメージの音に近づけやすいです。
「右下のアイコン」をクリックすると、画面はラックの背面になり個別でソロやボリューム、サイドチェインのON/OFFができます。
ココが好き!
音作りが一つのプラグインでできる!
それぞれのエフェクトが安心の高品質!
音作りの作業が時短できる!
ラックのエディットがドキドキする!
気になった点…
細かいパラメーターの設定ができない…。
こんな方にオススメ!
- ミックスのやり方がいまいち分からない人
- 音作りの作業はできるだけ時短したい人
- IK Multimediaが好きな人
『mixbox』の まとめ
まとめとしては「ラックでシンプルに時短音作り」といったところでしょうか?
パラメーターがシンプルで直感的に音作りができますが、気になり始めると「もうちょっとここの効果を抑えたいな」という場面が出てきます。
細かいパラメーターで微調整したい人にはT-RackSの方がオススメかもしれません。
しかし、この価格でこれだけのエフェクトがそろっているというのは、間違いなくコスパ最強です!
今回は、「mixbox」を簡潔(かんけつ)に魅力をまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム