こんにちは。マサツムです。
DTMを長年続けてきて、地道にたくさんプラグインが増えていきました。
手に入れた時期や、自分の中の流行りや気分で使用するものはコロコロ変わりますが、結局よく使うプラグインは決まってきます。
今回のテーマは『プリアンプ』編です。
プリアンプといえば、レコーディングで録り音を良くするために、極めて重要な機材です。
プロのエンジニアさんはここにこだわります。
宅録のDTMerも、プリアンプだけはアウトボードの機材を使用しているという人がたくさんいます。
しかし、プラグインも実機のモデリングを中心にいろんなメーカーから出ています。
そして、僕が持っているプリアンプ・プラグインの中で、よく使うBEST 5はこのようになりました!(2022年5月時点)
- 第 1 位 Universal Audio『Neve 1073 Preamp』
- 第 2 位 Universal Audio『UA 610-B』
- 第 3 位 waves『Kramer HLS Channel』
- 第 4 位 SoundToys『Radiator』
- 第 5 位 waves『Scheps 73』
『プリアンプ』とは
プリアンプ(Preamp)とは、メインのパワーアンプに音信号を送る前の、前置増幅器のことをいいます。
正式にはプリアンプリファイヤ(Preamplifier)といい、コントロールアンプともいいます。
プリというのは「前」という意味があり、逆の「後」はポストという言い方をします。
トラック操作をする時にデータの「前」に追加するフェーダーをプリフェーダーといい、「後」に追加するフェーダーをポストフェーダーといいます。
ということで、メインアンプ(パワーアンプ)に音信号を送る前に信号を整える増幅器ということで、プリアンプと呼ばれます。
基本的にプリアンプは音量の増幅です。
マイクで拾う小さな入力信号をヘッドルームを調節しながら、適切なS/N比を設定するという大きな役割があります。
インピーダンスを整える調整もしてくれます。
増幅しながらトーンなどを調整できるタイプのものも多いです。
DTMではオーディオインターフェイスから音信号を入力しますが、オーディオインターフェイスも上記のプリアンプの役割を十分果たせるプリアンプです。
しかし、より音に色つけをしたい人、こだわりたい人はプリアンプを通して音を取り込んでいきます。
良い音で録音できれば、あとで音作りの悩む時間を節約することができます。
なかなか音質の良いサウンド作りに苦戦してしまうDTMにとって、プリアンプはとても強い味方です。
プリアンプは「真空管アンプ」「トランジスタアンプ」「デジタルアンプ」といったしくみの違う種類に分かれ、音の特徴も変わってきます。
使う用途でも「マイクプリアンプ」「ギタープリアンプ」「ベースプリアンプ」といったように、それぞれ楽器やボーカルに適した使用になっていますが、「マイクプリアンプでギターをとってはダメ」ということではありません。
ミキシング・コンソールの1トラックの1列を抜き取ったようなアウトボードをチャンネルストリップといい、そこにはプリアンプが搭載されています。
チャンネルストリップのようにイコライジングができるプリアンプを「プリアンプEQ」といいます。
プリアンプ(Preamp)とは、メインのパワーアンプに音信号を送る前に、増幅しながらトーンなども適切な調整をするための前…
よく使う『プリアンプ』Best 5
レコーディングに大活躍のプリアンプですが、今回は音の質感を作るための使い方で、僕の持っているプラグインの中で「よく使うプリアンプ・ベスト5」を決めました。(2022年5月時点)
第 5 位 waves『Scheps 73』
プリアンプEQ
こんな場面でよく使う
よく使う理由
10年前くらい?にリリースされてから、衝撃的でずっとこればっかり使ってました。
「とりあえず目立たせたいパートには、これを挿しておけば大丈夫」というくらい信頼していました。
ギターなどギラついたサウンドにはもってこいで、ブラスセクションに使うのも好きです。
EQとしても扱いやすいところも良いです。
最近では上位のものをよく使うので出番は減りましたが、今でもどんどん使います。
使った延べ数でいくとダントツ1位です。
今回紹介するのは、wavesの『Scheps 73』というプラグインです。wavesの中では確実にベスト5に入るくらいの…
第 4 位 SoundToys『Radiator』
チューブ・ミキサー
こんな場面でよく使う
- ベースの音作り
- クリーンギターの音作り
- ピアノの音作り
よく使う理由
60年代ビンテージの名機「Altec 1567A」のとても古い実機のモデリングですが、リッチで気持ちのいい音が作れます。
ベースもイキイキしてきて、カッティングのクリーンギターにはとても相性が良いです。
シンプルで音質も良く、こちらも使用頻度の高いプリアンプでしたが、UADのプリアンプが良すぎて最近はごぶさたです。
今回紹介するのは、SoundToysの『Radiator』というプラグインです。人気のSoundtoysのバンドル「So…
第 3 位 waves『Kramer HLS Channel』
プリアンプEQ
こんな場面でよく使う
- ビンテージサウンドの音作り
- バンドサウンドの音作り
- アナログシンセの音作り
よく使う理由
オリンピックスタジオの、伝説のミキシングコンソール「Helios」をモデリングしたプラグインです。
このプラグインを手に入れてからは、プリアンプを使う時はほとんどこれを使っていました。
EQの操作にちょっとクセがあって、細かいところまでイコライジングを調整するのはむずかしいですが、EQをカットすればプリアンプの役割だけでも使えます。
でも、このEQが低域から高域まですべて気持ちいいんです。
トータルでとても良いプリアンプ・プラグインだと思います。
今回紹介するのは、wavesの『Kramer HLS Channel』というプラグインです。70年代のロックサウンドをた…
第 2 位 Universal Audio『UA 610-B』
真空管プリアンプ
こんな場面でよく使う
- ベースの音作り
- クリーンギターの音作り
- ピアノの音作り
よく使う理由
Universal Audioの「APOLLO TWIN MKII DUO」を買った時に付属で付いていた『UA-610-B』です。
付属と思って気軽に使ったら、クオリティの高さにビックリしました。
4位の『Radiator』の代わりにこちらを使うようになりました。
ピアノをブースト気味に使うと、ピアノの弦が伝わってくるような感覚になります。
1位に匹敵するくらい使っています。
恐るべきUAD(Universal Audio)です。
第 1 位 Universal Audio『Neve 1073 Preamp』
NEVE系・プリアンプ
こんな場面でよく使う
- ビンテージサウンドの音作り
- オールジャンル
- オールマイティ
よく使う理由
この1位は仕方ないです。
正直、UADの「APOLLO TWIN MKII DUO」を買ったのは、このプラグインが使いたかったからです。
名機の大御所、NEVEのチャンネルストリップ・プリアンプです。
すべての楽器をきらびやかにしてくれます。
ボーカルにも最高で、グッと前に出てきてくれます。
プリアンプにクリーンなサウンドを求める人には向かないかもしれません。
しかし僕は「世にある、よく聴くサウンドこれだ!」と思うくらい感動しました。
おまけの73プリアンプ。
「NEVE 1073」を気軽に味わいたい人には、こんなプラグインもあります。
特別枠 Black Rooster Audio『VPRE-73』
NEVE系・プリアンプ
こんな場面でよく使う
- ベースの音作り
- ギターの音作り
- ボーカルの音作り
よく使う理由
正直とてもよく使うとまではいきませんが、「そういえばこれがあった」と思い出した時に試してしまうプラグインです。
「NEVE 1073」のモデリングということですが、「NEVE 1073」のプリアンプ部分だけ抜き取った「NEVE 1290」のモデリングの方が近いかもしれません。
使い方がシンプルで、簡単にプリアンプのサウンドを得ることができます。
思い立ったら気軽に使えるということで、ランク外の特別枠とさせていただきました。
「VPRE-73」はすごく使い勝手が良くて、とても便利なアイテムです。僕はギターやベースでもう少し音に腰が欲しい時は、原…
『プリアンプ・ランキング』の まとめ
どうしてもプリアンプは実機のものがより質の良い音になりますが、なかなかプラグインも良いものがたくさんあります。
それぞれ特徴があって、どれを使ったら良いか悩んでしまいますが、今回の記事を参考にしていただけたらと思います。
「結局よく使うプラグイン・ランキング」をいろいろ書いてきましたが、「結局よく使う好きなプラグイン・ランキング」になっているなと思いました。
使う頻度というより、「よく使うけど、こっち方が好きだからこっちが上」みたいな決め方になってしまいます。(笑)
プリアンプはDTMで音質をレベルアップさせるとても重要なアイテムです。
音に命を与える楽器です。
もはやエフェクターではなく楽器だと思います!
ということで、結局使ってしまう視点で「プリアンプ」のランキングを作ってみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
マサツム