こんにちは。マサツムです。
DTMで大きな壁となるミックス。
良いミックス、悪いミックスはありますが、ハッキリ言ってミックスに正解はありません。
だからこそ初心者の人はミックスに迷ってしまうんだと思います。
しかし、良いミックスに導いてくれるための音作りとバランスを自動でアドバイスしてくれる、そんな心強いプラグインがあります。
今回はAI自動アシスタント機能付きのチャンネルストリップ、iZotopeの『Neutron 4』の使ってみた感想を、わかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
「Neutron 4」を使ってみて、まずはひとこと。
これひとつでトラックダウン(2mix)までいける!
「Neutron 4」の 特徴
- A.I.による自動処理で音作りができる。
- 音作り・ミックスに必要な8個のプラグインが搭載。
- トーンマッチで音色を理想の周波数に合わせることができる。
- アンマスク機能で各楽器の音かぶりを簡単に解決できる。
- 「Visual Mixer」を使って自動でミックスバランスを調整してくれる。
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使ってみた感想
今回紹介するのは、iZotopeの『Neutron 4』というチャンネル・ストリップです。
チャンネル・ストリップとは、いろんなプラグインがひとつになったツールで、この『Neutron 4』は音作りに必要で便利なプラグインが7個、自動ミックスプラグインが1個搭載されています。
最大の魅力は、自動で楽器に適切な音作りの処理をA.I.が行ってくれるというところです。
僕は『Neutron』シリーズは「2」を使っていて、自動処理は精度がすごく音作りは楽しかったのですが、結局調整と「EQ」「コンプ」は好きなものをかけたくなってしまうので、あんまり使っていませんでした。
そのため、シリーズ「3」は見送っていましたが、今回の「4」は「Unmask Module」(アンマスク機能)がとても気になったので、アップグレードさせていただきました。
そして良い機会なので一曲『Neutron 4』のみで、オケ制作の案件をミックスしてみました。
「リバーブ」「ディレイ」の空間系や「コーラス」「イメージャー」のモジュレーション系は付いていないので、別のものを使用しましたが、ほか「EQ」「コンプ」「サチュレーター」などはすべて『Neutron 4』を使いました。
『Neutron 4』で、いざミックスへ
打ち込み、ギターRecを済ませてエフェクト関係は何も挿さない状態から、ひとつずつトラックに「Neutron 4」を挿して音作りしていきました。
なんだか始めたての頃を思い出し、ワクワクしました。
プラグインの性能が向上!
音作りに定番のプラグインが用意されています。
「Compressor」・・・モダンとビンテージのタイプが選べて、さらにパンチを調整できるなど、現代音楽に扱いやすいコンプ。
「Equalizer」・・・操作性も良く12バンドまで分けることができ、ダイナミクスEQの機能もあり単体のツールとしても積極的に使えるデジタルEQ。
「Exciter」・・・iZotopeの人気サチュレーター「Trush2」の性能を引き継ぎ、かなりパワーアップしたエキサイター。
「Gate」・・・ミックス時には余計なノイズ音をミュートしたり、特殊な効果を作れるゲート。
「Sculptor」・・・理想の周波数に自動で近づけてくれる、最近よく見られるオートEQのスカルプター。
「Transient Shaper」・・・アタック、サスティンを調整できる、音作りに便利なトランジェント・シェイパー。
「Unmask」・・・音のかぶりを解決させるサイド・チェインを簡単に調整できる、ミックスに大活躍のアンマスク・フィルター。
どのツールも分かりやすく扱いやすいのがとても親切です。
そして、シンプルながらも細かい機能が満載で、どのプラグインも「これは使える!」と素直に思いました。
「Neutron 4」目玉の機能!アシスタントA.I.自動処理を試してみる
こちらも「3」からかなり精度がアップしたと書いてあり、とても期待して使用してみました。
真ん中上のカラフルな虹色の丸ボタンを押した状態で、トラックを再生するだけで解析開始。
ほんの数秒で解析終了。
解析結果の率直な感想は‥、「だいたいのところまで音作りをしてくれる」という感じでした。
ギターの解析をしましたが「こんなに低音残していいのかなぁ」と感じましたが、充分すごい機能でした。
コンプも控えめにかかってくれて親切です。
そして解析後に現れる「Assistant View」の画面がとても分かりやすくて良いです。(こちらは今回からの新しい機能)
「周波数」「パンチ」「サチュレーション」「広がり」を目で見て直感で分かりやすく設定できます。
これは音作りのわからないの方でも、「EQ」「コンプ」「サチュレーター」などの設定がまとめて直感でできるのでとても良いです。
「サチュレーター」の効き方もなかなか良いです。
Tone Matchは非常に便利!
真ん中の大きなオレンジ色の帯がターゲットになり、上のスライドバーで何%それに近づけるかを調整します。
結構大きくイコライジングが変わります。
帯のターゲットは楽器の特徴から選択できます。
- 「Other」
- 「Bass」・・・Bass、Deep Bass、Sub Bass
- 「Guitar」・・・Acoustic Guitar、Distrted Electric、Guitar
- 「Keyboard」・・・Electric Piano、Piano、Synth Leed、Synth Pad
- 「Orchestra」・・・Barss-High、Barss-Low、Strings-High、Strings-Low
- 「Percussion」・・・Cymbals、Drums、Kick、Snare、Toms
- 「Vocal」・・・Dialogue、Vocals
そのほかにも、自分の理想のオーディオファイルがあれば、取り込んでターゲットにできるところもすごいです。
そして、A.I.アシスタントを調整してギターの音作り
とりあえずギターのアルペジオとストロークをA.I.アシスタント機能から、「EQ」「コンプ」を少し調整して音作りしてみました。
ギター・アンプ・シミュレーター『BIAS AMP 2』に「Neutron 4」のみリバーブもなしで作っています。
ギター・アルペジオ
ギター・ストローク
なかなか気持ちいいです!
プリセットを活用
アシスタント機能は、音作りの分からない人にはものすごい戦力になりますが、やはりイメージに近づけるのはむずかしいかなと思いました。
次はあらかじめ用意されているプリセットを使って、音作りをしてみることにしました。
ドラムでいろいろ試してみましたが、どれも雰囲気が作りやすくこっちの方が音作りしやすいかもと思いました。
『Superior Drummer 3』にプリセット「Programmed Drums」を使い少し微調整しただけのものです。
ドラム・プリセット – Programmed Drums
とても気持ちいいです!
アンマスク機能を試してみる
そして、一番気になっていたアンマスク機能を使ってみました。
サイド・チェインを簡単にできるということで、かなり作業効率アップが見込めます。
「これは分かりやすく便利」と思ったのですが、ピンポイントでキックとベースのかぶりをアンマスクしてみて、しっかり反応しているのかな?というような感触でした。
これはまだ僕がうまく設定しきれていないのかもしれませんが、、もう少し試してみます!
自動でミックス・バランスを調整するプラグイン『Visual Mixer』
音作り用のプラグインとは別に『Visual Mixer』というプラグインも付いています。
トラック別で細かく設定をしていけば、自動でミックスのバランスを取ってくれるという魔法のツールです。
実験的に基本形態の少ないトラック数で使ってみましたが、確かに良いバランスになってくれます。
しかし、ジャンルや各楽器の音作りによって出したい部分が変わってくるので、やはりここは自動というわけにはいかないかなと思いました。
視覚で定位が確認できるエディットは、ミックスの基本がよく分かります。
上下で音量、左右でパン振りになっています。
もしもこれが、「音量は色の濃さ」「上下が周波数の数値」になっていれば、ものすごく分かりやすくぜひミックスで使いたいと思いました。
なかなかピンポイントで周波数を表すのはむずかしいとは思いますが。
しかし、ここまで自動でやってくれるようになると、これがどんどん進化していって本当に技術なしでみんながミックス出来てしまう時代が来るのだと思いました。
ココが好き!
普通にチャンネルストリップとして優秀!
プリセットがよく作られている!
エキサイターが分かりやすく良いかかり方!
気になった点…
参考にするには充分ですが、A.I.機能がたまにイメージと違う方向に…。
Visual Mixerは、自動でミックスとまではいかないかも…。
こんな方にオススメ!
- DTMでミックスまでする人
- 音作りをどこから覚えていけば良いか分からない人
- 少しでもミックスを早く仕上げたい人
- iZotopeが好きな人
「Neutron 4」の まとめ
使ってみて、まとめとしては‥
- 初心者でも音作りからミックスまで学べる。
- 中級者はアシスタントを参考にしながら簡単に音作りができる。
- 上級者にもしっかり音作りができるプラグインが装備。
そんな便利なツール、といった印象でした!
そして、ミックスしてみた感想ですが‥
という結論に達しました!
A.I.自動処理はとても便利ですが、時短ツールとして使うというより、音作りの参考として導いてくれてそこから作り込むという使い方になると思います。
しかし、始めたばかりで音作りをどこから手をつけて良いのか分からない人には、ものすごく頼りになるアイテムです。
「ミックスってこういう考え方で作っていけばいいんだ」が分かります。
いろいろ良い点も悪い点も書きましたが、総評すると音作りに関してかなりの好印象なツールです!
使いやすく機能もたくさんで、今後積極的に使っていくアイテムになると思います。
今回は、「Neutron 4」を簡潔(かんけつ)に魅力をまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム
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