こんにちは。マサツムです。
「リバーブ」と「ディレイ」は、よく組み合わせて使われます。
リバーブとディレイの特性を理解するとより良い空間が作れます。
DTMでは、空間系をうまく調整しないと良いミックスになりません。
今回は「ディレイ」の特徴を誰にでも分かりやすく簡潔(かんけつ)に説明しようと思います。
「ディレイ」って何?と聞かれた時に、今回の記事を参考にしていただければと思います!
ディレイとは?
ディレイ(Delay)とは、反響音を作り出し、反復させるエフェクターのことをいいます。
DTMではエフェクターのことを指す場合が多いですが、一般には「遅れ」や「延ばす」などの意味があります。
リバーブと共に「空間系」と呼ばれ、比較されることが多いですが、リバーブは「残響音」の調整で、ディレイは「反響音」「反復音」の調整です。
ディレイは特にギターによく使われています。
空間を彩(いろど)る、演出にはとても重要なエフェクターです。
ひとことディレイといっても、いろんな種類があります。
ディレイの作られるしくみで「デジタルディレイ」「アナログディレイ」「テープエコー」などに分けられますが、これらは作られる反復音の違いで音質が変わってきます。
どれにもメリット・デメリットはあります。
他にも細かく分けると、設定によっていろんなタイプに分けられます。
ディレイのパラメーター
ディレイのパラメーターは、機材によって変わってきますが、確実に覚えておきたい基本のパラメーターは以下になります。
Delay Time
反復する音と音の感覚を調整します。
コンパクトエフェクターなど、msec(1000msec=1秒)で設定するものが多いですが、DAW上では音符の長さで設定することができます。
「1/4」「1/4T」「1/4D」
「1/8」「1/8T」「1/8D」‥のような設定ができます。
「1/4」は四分音符の間隔で反復され、「T」がつくと3蓮符、「D」がつくと付点音符の長さになります。
Feedback
反復する音をどこまで聴かせるか、どれだけくり返すかを設定します。
Mix
原音とディレイ音のレベルを調整します。
デジタルディレイとアナログディレイ
ディレイの種類として「デジタルディレイ」と「アナログディレイ」は音作りに影響するので、特徴を覚えておいたほうが良い点です。
デジタルディレイ
デジタルで作り出す反響音は、反復され続けても劣化することなく音がくり返されます。
現代ロックやメタルなど、音がクッキリしているジャンルには空間を埋める音作りに合っています。
音の劣化がないため、ルーパーとしても使用することができます。
アナログディレイ
BBD(Bucket Brigade Device)素子を使って音をバケツリレーのように反復させていきます。
デジタルと違い、反響音が徐々に劣化していきます。
劣化というとあまり良いイメージではないですが、楽曲に馴染みながら音が減衰(げんすい)していくので、アナログ感のある心地よいディレイを作ることができます。
テープエコー
上記の他に、「テープエコー」と分類されるディレイがあります。
これはテープの磁気を利用して物理的にディレイを作り出すもので、スピードの変化などでディレイのかかり具合を調整しながらやまびこのようにエコーを作る機材です。
現在でもたくさんのテープエコーシミュレートのプラグインがあります。
独特なアナログ感、サチュレーションを得ることができ、DTMでとても良く使われます。
実機で有名なものは、ローランドの「RE-201」などがあります。
ディレイのタイプ、効果のパターン
ディレイの設定でいろいろな効果のパターンを作ることができます。
代表的なものをあげてみます。
Ping Pong Delay(ピンポン・ディレイ)
左右にディレイ音を振って広がりを作ります。
飛び道具音としても効果的です。
Short Delay(ショート・ディレイ)
短いディレイタイムで、部屋鳴りのような空間を作ります。
ギターなど、おしゃれな音感になります。
Long Delay(ロング・ディレイ)
長いディレイタイムで、カラオケのエコーのような空間を作ります。
「やまびこ」もこの部類のディレイです。
Ducking Delay(ダッキング・ディレイ)
ダイナミックディレイとも呼ばれ、サイドチェインを使って音のなくなった時にディレイ音が鳴るというディレイです。
クリアな演奏でディレイを加えることができます。
Reverse Delay(リバース・ディレイ)
ディレイ音が逆再生になります。
とても幻想的な効果を得ることができます。
Slap Back Delay(スラップバック・ディレイ)
短いディレイタイムの、3蓮符で鳴らしたディレイです。
ルームリバーブのような効果を得ることができます。
Doubling(ダブリング)
非常に短いディレイタイムでダブリング効果を作ります。
音を太くする効果もあり、いろんな楽器に使えます。
ま と め
プラグインのディレイもいろんなものがあります。
初心者の人はパラメーターのわかりやすいものから使い慣れていくと良いと思います。
僕のオススメはValhalla DSP『Valhalla Delay』です。
コスパも良く、これひとつでいろんなディレイを作ることができます。
今回は「ディレイ」をわかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム