こんにちは。マサツムです。
「サチュレーション」はDTMにとって、とてもとても重要なキーワードになります。
エフェクトをかける意味、サチュレーション効果が作られるしくみが分かれば、ミックスのいろんな悩みが解決されると思います。
「サチュレーション」って何?と聞かれた時に、今回の記事を参考にしていただければと思います!
サチュレーションとは?
サチュレーション(Saturation)とは、アナログ機器などの真空管やテープを通した時に生じる暖かな自然の歪(ひず)みのことです。
この歪みによって得られる倍音成分が、音に「厚み」「暖かさ」「ツヤ」を与えてくれて存在感のある音に生まれ変わってくれます。
真空管ギターアンプなどで音量を上げていくと、ピークになる前に音が徐々に歪んでいきます。
テープレコーダーでも磁気や回転数によって、独特な歪み感が加えられます。
これらをDTMで再現できるプラグインをサチュレーターといいます。
EQやコンプなど、さまざまな機材でもサチュレーション効果を得ることができます。
デジタルレコーディングの特徴
デジタルレコーディングは小さい音でも大きい音でも高音質で録音できるという利点があります。
しかし大きすぎる音だとピークがいきなり来て、耳に痛いクリッピングが発生します。
アナログ機器を使用して得られるサチュレーションは、デジタルで進めるDTMの中でも積極的に使われます。
デジタルレコーディングは作業に関してもいいことが多いですが、やはり世界中の人たちが聴きなれている暖かなサウンドはみんな共通で追い求めてしまいます。
サチュレーション効果を得るには
- 実機を使っての録音
- パソコン内でプラグインを使う
- 外部機器を使ってリアンプ
上記のような方法でDTMにサチュレーション効果を加えることができます。
サチュレーション専用のプラグインもたくさんありますが、専用でなくても「EQ」「コンプ」など、あらゆるエフェクトにサチュレーションを加える方法があります。
すべての楽器にとても効果的なので、積極的に使ってみると良いと思います。
バストラック・マスタリングで活躍
サチュレーション各トラックの音作りにも効果的ですが、バストラックでの使用やマスタリングにも大活躍します。
デジタルで得られた尖(とが)ったアタック感をサチュレーションをかけることによって抑えることができます。
それによりピークを抑えて音圧をグッと上げることができます。
楽器の倍音が加わり音の隙間(すきま)を埋めてくれて、ペラペラな楽曲だとしても厚みをつけることができます。
ドラムのバストラックにかけると、ドラムキットの一体感が上がり、アンビエンス効果にも使えます。
ベースにも最適です。
ベースはもともと倍音の少ない楽器なので楽曲に混ざり、存在感も出てとても効果的です。
以下は参考にドラムとベースにサチュレーション効果をつけた音源です。
わかりやすく強めにつけています。
ドラム(Kramer Master Tape/Waves)
サチュレーション効果なし
サチュレーション効果あり
ベース(Decapitator/SoundToys)
サチュレーション効果なし
サチュレーション効果あり
もう少し自然なかかり具合で使用する場合が多いですが、逆にもっと強くかけて派手な音作りをする時もあります。
人気のサチュレーター
サチュレータープラグインは「真空管」「テープ」など種類もたくさんあり、専用のものとかもありますが、なかでも人気のあるものを一部紹介します。
- Vintage Warmer 2/PSP Audioware
- Kramer Master Tape/Waves
- Abbey Road Saturator/Waves
- Decapitator/SoundToys
- Saturator X/IK Multimedia
- Harmonics/Softube
- Saturn/FabFilter
ま と め
サチュレーションはDTMをやっていく上でとてもとても重要なワードになります。
ミックスの良し悪しもサチュレーションのコントロールはとてもポイントになります。
サチュレーションのプラグインは各メーカーからたくさん出ています。
それぞれ個性がかなり違うので、どのような時にどのタイプを使うか、たくさん試してみるとDTM上達に大きく影響すると思います。
以上、「サチュレーション」について簡潔にまとめてみました!
是非、誰かに説明する時の参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム
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