こんにちは。マサツムです。
今回はカセットテープレコーダー・ローファイ・プラグイン、Aberrant DSPの『Sketch Cassette II』の使ってみた感想を、わかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
「Sketch Cassette II」まずはひとこと。
カセットデッキ全盛期にタイムスリップ!
「Sketch Cassette II」 特徴
- カセットデッキでの再生をエミュレートしたローファイ・プラグイン。
- テープの種類を選択してさまざまな音質を作れる。
- インパクトのある手書きのGUI。
「Sketch Cassette II」を使ってみた感想
今回紹介するのは、Aberrant DSPの『Sketch Cassette II』というローファイ・プラグインです。
近年ローファイ・サウンドを作るエフェクター・プラグインはたくさん出ていますが、こちらはカセットテープ・デッキで再生したような効果を作ることができるツールになります。
頻繁(ひんぱん)に使うエフェクターではないかもしれませんが、質感をローファイ・サウンドにしたい時や効果音を作ったりする時にこういったツールがあると便利です。
見た目の強烈なインパクトに惹かれ、価格もリーズナブルだったのでつい購入してしまいました。
使ってみた感想ですが、シンプルに楽しいです。
カセットデッキを使って音楽を聴いていた頃やカセットMTRで曲を作っていた頃の感覚を思い出します。
waves『J37 Tape』やIK Multimedia『Tape Machine Collection』のような、よくあるテープ・マシン・シミュレーターのようにパンチが出たり、ツヤが出たりといった感じではないですが、いい意味でペラペラなローファイ・サウンド、聴き心地の良いサウンドになる印象です。
イラストの見た目が、より一層その気分にさせるのかもしれません。
INPUTの音圧の突っ込み方で音質が大きく左右されるので、良い音作りをするにはそこに注意が必要です。
そしてその中でも、カセットテープのタイプを選べるのはとても良いです。
変えるとデザインが変わるのも楽しいポイントです。
カセットの種類
実際のカセットテープは、タイプによって音質のランクがありました。
- 「ノーマルポジション」(TYPE 1)
- 「ハイポジション or クローム」(TYPE 2)
- 「メタル」(TYPE 4)
「TYPE」に付く数字が大きい方が音質が良いタイプになります。
当時「ノーマルポジション」は1本約100円〜くらいの価格で売っていましたが、「メタル」になると1本約1000円〜というほど、価格に違いがありました。
そして、この『Sketch Cassette II』は「TYPE I」「TYPE II」「TYPE IV」の3つから音質を選ぶことができます。
その中でさらに「CHEAP」「VALUE」「STANDARD」「MASTER」の価格帯のランクに分けられます。
このランクでレンジの広さがまったく変わってきます。
TYPE I(ノーマルポジション)
かなりローファイなサウンドになります。
うまく使えば暖かいサウンドになりますが、「CHEAP」まで下げるとかなり音がこもります。
CHEAP
VALUE
STANDARD
MASTER
TYPE II(ハイポジション/クローム)
TYPE Iと比べるとかなり高域が出てきます。
かわいいテープサウンドといった感じで、扱いやすいです。
CHEAP
VALUE
STANDARD
MASTER
TYPE IV(メタル)
カセットテープの中ではかなりの高品質として扱われていただけに、高域もキラキラしています。
CHEAP
VALUE
STANDARD
MASTER
BYPASS
バイパスにすると、ちゃんとカセットテープを取り除いた状態に演出してくれています。
たくさん用意されているローファイの演出
テープはデジタルのように絶対的なものではなく、音揺れもするし、ノイズも拾うし、劣化もします。
その辺も細かく演出できます。
WOW / FLUTTER
回転数からなるピッチの揺れを調整できます。
かすかな揺れから大げさな揺れまでWOW(ワウ)とFLUTTER(フラッター)で作ることができます。
DEPTHで揺れの幅、RATEで揺れのスピードを調整します。
TEMPO SYNCをONにすると、揺れのタイミングを楽曲のBPMに合わせることができます。
MODEをFMに切り替えるとWOWのパラメーターがMOD.に切り替わります。
GUIも手書きで切り替わるところがこだわりがあって面白いです。
AGE
テープを使っていくと徐々に劣化して音質が変わっていきます。
その変化を、NEW(新しい)とWORN(擦り切れる)のスライドバーで表現できます。
「DROPOUTS」の設定しだいではWORNの荒れ方が変わってきます。
HISS
磁気テープ特有のヒスノイズを加えることができます。
SATURATION
テープ録音による歪み具合を調整できます。
右のボタンでサチュレーションの種類を「A」(ナチュラルな歪み)と「B」(少し派手な歪み)の2つ切り替えることができます。
DROPOUTS
強めると音飛びがして、機器の接触が悪いような音質になります。
極端なビンテージ効果の演出などに使えます。
NR COMP
カセットデッキの機能によく付いていた、ノイズゲートのON/OFFを切り替えられます。
BRIGHTとAMOUNTで質感と深さを調整できます。
MIX
ミックスではTAPEとCOMPをバランス調整できます。
やり過ぎてしまいがちな効果をここでバランスを取れるので、うれしいパラメーターです。
ココが好き!
すごく手軽に使える!
チープ感がちょうどいい!
効果音作りに便利!
気になった点…
スケッチが売りなのですが、パラメーターがパッと見て分かりにくいです…。
こんな方にオススメ!
- ラジカセの音が好きな人
- 80年代のロック・ポップスが好きな人
- プラグインでの音作りが好きな人
「Sketch Cassette II」の まとめ
まとめとしては
といったところでしょうか?
ローファイ・プラグインはすごくたくさんありますが、それぞれに個性があり面白い特徴があります。
今回のプラグインはカセットデッキの音質を再現ということで、使い方を把握すればとてもオシャレな音を作れると思います。
セールじゃなくてもお求め安い価格なので、持っていて損はないです。
今回は、「Sketch Cassette II」を簡潔(かんけつ)に魅力をまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム