こんにちは。マサツムです。
今回はマスタリング・ツールの iZotope『Ozone 9』の使ってみた感想を、わかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
まずはひとこと。
機能がたくさん次世代マシーン!
特 徴
- AIを駆使した自動マスタリング
- マスタリングに必要なエフェクトがたくさん装備
- 進化し続ける人気のシリーズ
「Ozone 9」使ってみた感想
急加速に進化し続ける「Ozone」シリーズですが、「Ozone 8」から「Ozone 9」にかけて嬉しい新機能と改善がたくさんされていて、さらに高性能になったマスタリング・ツールになっています。
今回は「Ozone 8」から「Ozone 9」になって良かった機能を中心にレビューします!
見た目こそあんまり変わっていないような感じがしますが、アナライザーの動きが滑らかになっています。
「Ozone 8」で音圧を上げていくと、デジタル臭さがあったのですが「Ozone 9」になってから、音圧重視より音質重視になった気がしました。
「Master Rebalance」(マスター・リバランス)
2mix制作後に「ボーカル」「ベース」「ドラム」の3つの存在感を調整できる優れものです。
- 「Vocals」を上げると、ただ中域が上がるのではなく、ボーカル、コーラスが前に出てきます。
- 「Bass」を上げると、本当にベースのトラックの音量を上げるように上がってくれます。
- 「Drums」を上げると、リズムのアタックが全体的に上がっていきます。
使ってみた感触はこれはスゴイと素直に思いました。
微調整にはとても良いと思います。
「Low End Focus」(ロー・エンド・フォーカス)
単にEQでLowを上げるのと違って、コンプレッシングさせながらいい感じでLowが埋まっていってくれます。
画面を見ながらどの辺りをどのくらい調整しているかもわかりやすいです。
「Imager」(イメージャー)
こちらはスペクトラルアナライザで、周波数別でステレオイメージャーの広がりをつけることができてとても便利です。
位相のチェックも分かりやすいのでとてもありがたいです。
こちらはくわしく記事にしているので、ぜひ参考にしてください。
AI自動マスタリング機能
そして、何と言ってもAI自動マスタリング機能。
「Ozone 8」の時の最初に使った衝撃は忘れられません。
今回の「Ozone 9」は「8」に比べて少し派手さが抑えられている印象です。
仕上がりの傾向に「Moden」と「Vintage」が選べるようになりました。
「Vintage」を選ぶとこれも新しく加わった「Vintage Comp」「Vintage EQ」「Vintage Limiter」「Vintage Tape」を駆使して仕上げてくれます。
「Ozone 8」の時にビンテージなサウンドには少しきつくなりすぎるなと思っていたので嬉しい進化です!
でも派手でラウドRockやEDM系の楽曲を作る時は未(いま)だに「Ozone 8」を使うことが多いです。
好きな参考曲をリファレンスとして取り込めば、その楽曲に近いマスタリングをしてくれるので、とても勉強になります!
最初はいろいろ試して勉強させていただきました。
付属の「Tonal Balance Control 2」
最後に紹介するのが、これはOzoneのソフト内ではないですが「Tonal Balance Control 2」が付属で付いてきます。
僕はこのツールを毎回使っています。
もうこれなしでは不安で仕方ありません。
繊細に2mixのバランスを表示してくれます。
下が画面になりますが、真ん中の糸のような線が楽曲の低域から高域までの音量バランスです。
それをこの筒のような薄青いところに綺麗に入れた時は、本当にバランスが良いミックスになります。
「Low」「Low Mid」「High Mid」「High」をそれぞれソロで聴いて確認できるので、どの帯域で何が出過ぎているか、何が足りないかが非常にわかりやすいです。
ずっと作業を続けていると耳が疲れてきて「ハイ落ち」というハイの成分が聴き取りにくくなる現象が起きます。
レコーディング環境やこういった「ハイ落ち」という現象があるので、不安を感じながら作業している人は多いです。
そんな時、目で見て確認できるのはとても安心できます。
ココが好き!
AIで足りなかったところを気づかせてくれる!
付属の「Tonal Balance Control 2」がすごく頼りになる!
気になった点…
音質に関してはまだ少しデジタル感があるような…。
こんな方にオススメ!
- 時間短縮でマスタリングしたい人
- マスタリング作業の意味がまだあまりわかっていない人
ま と め
まとめとしては「最終調整も安心をくれる、癒しのOzone」といったところでしょうか。
「Master Rebalance」と「Low End Focus」はどちらもシンプルなのにすごく効果が得られるという点がとても良いです。
マスタリングをあまりしない人でも、2mix後にもう少し調整したいときなどに、とてもいいアイテムだと思います。
まだまだ紹介できていない機能はもちろんたくさんありますが、簡潔(かんけつ)に魅力をまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム