DTM音楽用語辞典055「循環コード」とは?

こんにちは。マサツムです。

コード調(key)度数など音楽理論についていろいろ書いてきましたが、そのなかで使われやすいコード進行など偏(かたよ)りが出てきます。

良く使われるコード進行のなかのは「循環コード」というものがあります。
作曲をしているDTMerの方はぜひ覚えてほしい用語です。

今回は「循環コード」を誰にでも分かりやすく簡潔(かんけつ)に説明しようと思います。

循環コード」って何?と聞かれた時に、今回の記事を参考にしていただければと思います!

循環コードとは?

循環コード(Circulation code)とは、コード進行のなかで安定、不安定を通り、元に戻って繰り返すことのできるコード進行のことをいいます。

3つ、4つコードの繰り返しでループができるコード進行です。
調のなかでトニック(安定)、ドミナント(不安定)、サブドミナント(安定と不安定の間)を使って循環コードを組み立てます。

この安定不安定を作ることによって生み出される波のような流れが、楽曲の推進力(すいしんりょく)を作り出します。

良く使われる循環コード

循環コードは、いくつかパターンはあります。
「トニック」「ドミナント」「サブドミナント」パズルしながらわかりやすく説明していきます。

循環コードのしくみ

よく使われる循環コードを度数の数字で表すと以下になります。

1 – 6 – 2 – 5

こちらを例にして説明していきます。
調は一番わかりやすい「C」とします。

コードは調に沿ったダイアトニックコードです。

1 = 「C」(トニック)
2 = 「Dm」(サブドミナントの平行調)
3 = 「Em」(ドミナントの平行調、トニックの代用にも
4 = 「F」(サブドミナント)
5 = 「G」(ドミナント)
6 = 「Am」(トニックの平行調)
7 = 「Bm-5」(ドミナントの代用にも)
先ほどの
1 – 6 – 2 – 5
に合わせていくと
C – Am – Dm – G
となります。
循環コードなのでこれをくり返して曲に取り入れることができます。
1 – 6 – 2 – 5 – 1 – 6 – 2 – 5 – 1 – 6 – 2 – 5 ‥‥
C – Am – Dm – G – C – Am – Dm – G – C – Am – Dm – G ‥‥

コードの種類に分けての説明

そして、循環コードを表す時、大きく3つに分けて表してみます。
T」= トニック系
D」= ドミナント系
S」= サブドミナント系
これを「1 – 6 – 2 – 5」に当てはめると
T – T – S – D
になります。
ここで冒頭に説明したトニック(安定)、ドミナント(不安定)、サブドミナント(安定と不安定のに置き換えるとこのようになります。
安定 – 安定 – 間 – 不安定
波形にすると安定から徐々に不安定に向かって、一気に安定に戻る。
これのくり返しで感情のグルーブが推進していくというわけです。
「T – T – S – D」にコードを合わせて
「C – C – F – G」に変えても循環コードになります。

いろんな循環コード

「1 – 6 – 2 – 5」のほかにも、循環コードはたくさんあります。
いくつか例を上げてみます。


1 – 5 – 6 – 4「T – D – T – S」

C – G – Am – F(Am – G – C – F)


1 – 2 – 5 – 6「T – S – D – T」

C – Dm – G – Am(Am – F – G – C)


6 – 5 – 4 – 1「T – D – S – T」

Am – G – F – C(C – G – Dm – Am)


1 – 5 – 1 – 4「T – S – T – D」

C – F – C – G(Am – Dm – C – G)


など、組み合わせはたくさんあります。

逆循環コード

循環コードの一種ですが、トニック以外のコードから始まる循環コードを「逆循環コード」といいます。

安定からを作るのではなく、不安定からを作り出して哀愁感推進させることができます。

1 – 6 – 2 – 5

で説明すると、スタートポイントを途中からにして

2 – 5 – 1 – 6「S – D – T – T」

Dm – G – C – Am(F – G – Em – Am)
(Emはトニックの代用として使われることがあります。)

になります。

これらは「王道進行」と呼ばれるものが多く、読んで字のごとく、世界中でジャンルを問わず大変良く使われます。

この逆循環コードを組み合わせると、たくさんの循環コードができます。

ま と め

循環コードはみなさん、聴いたことのあるコード進行ばかりだったと思います。
あらためて循環コードによって、楽曲に吹き込まれるパワーを感じていただけたのではないかと思っています。

今回は「循環コード」をわかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

マサツム