鍵盤楽器は、歴史を辿ればものすごくたくさんの種類があります。
音色もさまざまですが、鍵盤楽器の音色は頭に入れておくとアレンジにとても役立ちます。
今回はそのなかでもとても重要な「エレピ」をわかりやすく簡潔(かんけつ)に説明しようと思います。
「エレピ」って何?と聞かれた時に、今回の記事を参考にしていただければと思います!
エレピとは?
エレピ(Electric Piano)とは、エレクトリック・ピアノの略で、鍵盤を弾き振動板(金属片)または弦を振動させ、電気回路を使って増幅させ音を出す電気ピアノのことをいいます。
70〜80年代の音楽によく使用され、現代の音楽にもおしゃれな音として欠かせない音色になっています。
エレピの中でもすごくいろんな種類があり、それぞれの音色は個性を活かして音楽ジャンルをリードしてくれます。
有名なものでは「フェンダー・ローズ」「ウーリッツァー」「クラビネット」「エレクトリック・グランドピアノ」などがあります。
これらのエレピをモデリングした音源ソフトもたくさんあり、DTMではアレンジに大きく影響されます。
ちなみに、グランドピアノのようなアコースティックなピアノは「アコピ」と呼ばれることもあります。
エレピ音色の特徴を知る
エレピの音色はやわらかい心地よい音から、きらびやかなハリのある音までいろいろ個性があります。
落ち着いたオシャレな曲からファンキーな曲まで雰囲気を作ることができます。
音色と適したジャンルを頭に入れておくと、アレンジにとても役立ちます。
Fender Rhodes Piano(フェンダー・ローズ・ピアノ)
音叉のようなものをハンマーで叩いて、振動をピックアップで拾って出力します。
やさしい音色で打点の気持ち良いアタック音、響きが特徴的です。
ロック、R&B、ポップス、バラードなど多数のジャンルで使えます。
Wurlitzer(ウーリッツァー)
金属片をハンマーで叩いて、振動をピックアップで拾って出力します。
音色はフェンダー・ローズ・ピアノに似ていますが、また違うやわらかい音色でアタック音が心地よいです。
こちらもロック、R&B、ポップス、バラードなど多数のジャンルで使えます。
Clavinet(クラビネット)
弦をハンマーで叩いて、振動をピックアップで拾って出力します。
硬い音色で歯切れの良いバッキングが楽曲のノリを作り出します。
ファンク、ロックなどノリの良い楽曲に使えます。
Electric Grand piano(エレクトリック・グランドピアノ)
グランドピアノにより近い構造で、電気回路で音を増幅して出力できます。
きらびやかで楽曲に混ぜても、良い存在感でアレンジに加えることができます。
YAMAHAのCPシリーズがとても有名です。
ピアノに近いのでいろんなジャンルで使うことができます。
デジタルのエレピ
キーボード、シンセサイザーの普及でプリセットにエレピの音色がプログラムされ、いろんな楽曲で使われていました。
特に80年代は、FM音源のキーボードYAMAHA「DX7」のエレピの音がとてもよく使われて、今でも「FMピアノ」「FMエレピ」「DXエレピ」という確立した音色になっています。
80年代デジタルサウンドの機材と合わせて、一気に雰囲気を作ることができます。
エレピが豊富なソフト音源『KEYSCAPE』
Spectrasonicsの『KEYSCAPE』という鍵盤コレクションのソフト音源は、いろんなタイプのエレピ音源が入っています。
音質もかなりよく、このソフトひとつでアレンジの幅がかなり広がると思います。
電気ピアノと電子ピアノ
エレピは冒頭で説明した通り「電気ピアノ」のことですが、似た名前の「電子ピアノ」とは別物になります。
電子ピアノは主に、サンプリングされた音をデジタル的に電子回路を使って音を出すピアノで、いろんな音も出せてピアノに近いタッチで作られています。
ま と め
エレピは本当にアレンジに使える楽器です。
音色の種類を覚えると、DTMでは断然有利になるので、ぜひいろんな音を聴き比べてみてください!
今回は「エレピ」をわかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム