こんにちは。マサツムです。
今回はインテリジェントEQ(イコライザー)、 SOUNDTHEORY「Gullfoss」の使ってみた感想を、わかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
まずはひとこと。
なかに職人が入っています!!
特 徴
- 独自のサウンドを分析して最適な調整ができる
- リアルタイムで高知能な処理で明瞭度
- それぞれ楽器に適した処理をしてくれるミキシング
使ってみた感想
現在AIによる自動処理をしてくれるプラグインはたくさん出ています。
EQにもsonibleの「smart:EQ 3」やiZotope「Neutron」など、AI自動処理できるものはたくさん出ていて、選択した楽器のプリセットにAIが自動処理してくれて、とても良い感じで処理してくれます。
今回の「Gullfoss」はまた自動処理の仕方が全然違い、「インテリジェントEQ」というのを売りにしているだけに、とんでもない高知能で分析・処理してくれます。
初めて使った時の感想は、2mixを少し調整してみて、ベタな表現ですが「聴きやすいミックス」になりました。
スゴすぎて、とにかくニヤけが止まりませんでした。
なんだか「ほこりのかぶった絵画に息をフーッと吹きかけてキレイになった。」という感覚でした。
2mixの音源に「Gullfoss」を通して、膜(まく)を剥(は)がすといった感じでしょうか。
ズバリ、腕の良いマスタリング職人が最終EQ処理をしてくれる感覚に似ています。
最後にブラッシュアップして聴きやすくしてくれる、それをAIがリアルタイムで分析をしてくれて、あとはこちらで好みに仕上げるという流れです。
まさにサウンドの明瞭度を向上させるEQです。
使っていて申し訳なくなるくらいの最終兵器です。
画面の見方とパラメーターの意味
エディット画面も普通のデジタルEQとは違います。
使い方はとてもシンプルですが、項目を理解していないとうまく扱えません。
「RECOVER」「TAME」「BIAS」「BRIGHTEN」「BOOST」の5つのパラメーターを使って調整していきます。
普通の狙った周波数を上げ下げするEQとは調整の仕方が違います。
❶「RECOVER」・・・「音声の主になる成分」以外の帯域を調整。数値を上げるとその成分を強調されます。0%〜200%
❷「TAME」・・・「音声の主になる成分」の帯域を調整。数値を上げるとその成分を抑えられていきます。0%〜200%
❸「BIAS」・・・「かたよる」という意味の通り、「+」方向で「RECOVER」側に、「-」方向で「TAME」側が強調されます。-100%〜+100%
❹「BRIGHTEN」・・・「明瞭度」を調整。「+」方向で輪郭がハッキリして音が抜けてきて、「-」方向で輪郭がぼやけて丸い音になります。-100%〜+100%
❺「BOOST」・・・「音圧」を調整。「+」方向で「低域」が強調され「中域」が抑えられ、「-」方向で「高域」が強調され「中域」「低域」が抑えられます。-50db〜+50db
「RECOVERは音声の主になる成分以外の帯域を強調する」というのと「TAMEは音声の主になる成分の帯域を抑える」というところが少し混乱してしまいますが、ここを抑えておけば「Gullfoss」を有効活用できると思います。
「BRIGHTEN」は「明瞭度」を調整できますが、設定が「0」の場合でも、自動で処理してくれています。
「RECOVER」と「TAME」をうまく設定して、微調整で「BRIGHTEN」を使うのがベストだと思います。
「RECOVER」と「TAME」の設定が「0」だと、効果は出ません。
「BOOST」は人間の耳で感じる「ラウドネス曲線」に合わせて調整できます。
単純に「低域」が上がる「高域」が上がるということではありません。
低域、高域の上限の設定は、両端の赤いラインを動かして調整します。
端にいくにつれて効果が強くなり、これによってなめらかに効果を反映させる範囲を決めることができます。
高性能なディエッサー効果も
CPU負荷も高めなので、トラックに複数使うことはあまりできませんが、ディエッサーとしての効果がとてもナチュラルに得られます。
選択範囲を高域に絞って「TAME」の数値を上げて、必要であれば「BRIGHTEN」を少し「–」方向に設定すれば、歯擦音がナチュラルに丸くなります。
ここが好き!
処理反応の速さ!
高知能による頼りになる安心感!
気になった点…
これは仕方ないですが重いです…。
こんな方にオススメ!
- マスタリング処理まで自分でやりたい人
- チート系プラグインが好きな人
ま と め
記事を読んでいただけたらわかるように、すごく優秀なプラグインです。
すごい処理能力なので重さは仕方ないところはありますが、2mixのマスタリング処理にはとんでもない仕事をしてくれます。
初心者の方も聴いてパラメーターを動かしてみて、聴きやすくなればそれでOKだと思うので、かなり重宝するソフトだと思います。
まだまだ紹介できていない機能はもちろんたくさんありますが、簡潔(かんけつ)に魅力をまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム