こんにちは。マサツムです。
「カセットMTR」とは、宅録の原点です。
カセットMTRの普及によって自宅レコーディングを可能にさせ、世に宅録というワードを流行らせました。
カセットMTRを知れば現代のDTMの深いところを知れると思うので、誰にでも分かりやすく簡潔(かんけつ)に説明しようと思います。
「カセットMTR」って何?と聞かれた時に、今回の記事を参考にしていただければと思います!
カセットMTRとは?
MTR(Multi Track Recorder)とは、音を重ねて録音ができる(多重録音)機器のことをいいます。
カセットテープを使って多重録音する「カセットMTR」、MD(Mini Disc)を使って多重録音する「MD MTR」、ハードディスクを使って多重録音する「デジタル MTR」などがあります。
ひと昔前は家庭で音楽を聴くのはレコードかカセットテープでした。
レコードの音をカセットテープに録音してカセットデッキで音楽を聴くというスタイルで、CDが普及してもCDをカセットテープに録音してカセットデッキで音楽を楽しんでいました。
その当時、どこの家庭にもあるカセットテープを使って多重録音ができる機器、それが「カセットMTR」です。
カセットテープの性質
カセットテープはカセットデッキに入れて再生して音楽を聴く、そういう用途でたくさんの人に使われていました。
カセットテープにはA面とB面があり、A面を聴き終わったらカセットをひっくり返してデッキに入れることによってB面が聴けるというしくみになっています。
音はLR(左右)に分けて聴くことができ、A面にもLR、B面にもLR、というようにあの黒いテープは4つの層(そう)に分かれています。
図1のようにテープは4つの層に分かれています。
これを利用して4トラックのレイヤー分けができるレコーディングが、カセットテープでできるということです。
ピンポン録音
カセットMTRでとても重要になる作業にピンポン録音という録音があります。
4つのレイヤーに分けて録音できるという説明をしましたが、4つではドラム、ベース、ギター、キーボード、これだけで4つトラックを使ってしまいます。
そこでドラム、ベース、ギター、を録音したら空いているひとつのトラックにドラム、ベース、ギター、をまとめて録音。
そして単体で録音したドラム、ベース、ギター、を上書きしながらキーボード、ボーカルを録音していくという、かなり男気のある録音方法で無限に楽器を重ねるという技法です。
ピンポン録音は4トラックカセットMTRで曲を完成させるためには、なくてはならない録音方法です。
図2のようにピンポン録音することによって無限に楽器の録音をすることができます。
ま と め
カセットMTRで歌もの楽曲を作ろうとするとピンポン録音が必須ですが、現在のDTMと違って後戻りができません。
これは不便なように思えますが、音楽は生き物なのでそこにしかないその時の音楽をピンポン録音で閉じ込めて魂を記録するということは、これが本来のアートだと思ってしまいます。
DTMになってレコーディングの楽しさが減ってきているのではないかと思います。
とはいえDTMは便利なのでやめられません‥。
今回は「カセットMTR」をわかりやすく簡潔(かんけつ)にまとめてみました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
マサツム